耐震等級って何?耐震等級でチェックすべき基本知識を解説!

公開日:2023/09/15


地震はいつ起こるかわからない自然災害の一つ。地震に備えるためには、食糧や水などの備蓄が必要不可欠ですが、同時に建物の強度も知っておく必要があります。そのため、耐震性能を示す「耐震等級」を確認することが重要です。今回は、耐震等級について、チェックすべき基本知識を解説します。

耐震等級って何?

耐震等級とは、建物が地震に対してどの程度強いかを表す指標です。耐震等級は、一般的に高いランクほど建物が強固であることを示しており、3つのランクに分けられています。この耐震等級は、建物の強さや強度を示すために、住宅性能表示法に基づいて定められます。

地震が起こると免震・制震という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、耐震等級とは異なります。免震・制震は、建築物を地震から守るために、地震が発生した際に建築物の振動を抑制するために設計された構造のことです。免震・制震構造は、地震によって生じる振動を、建築物自体が受け止めることなく、地盤との間に設置された装置や油圧シリンダーなどを介して制御することで、建築物の振動を大幅に減衰させることができます。

一方、耐震等級は、建築物が地震に対してどれだけの耐震性を持っているかを評価する指標で、建築物が地震によって受ける力を、地震の予想最大加速度などの指標に基づいて評価します。評価された耐震性能に応じて、耐震等級が定められます。耐震等級は、建築物が地震に対してどれだけ強いかを示す指標であり、免震・制震構造を含め、さまざまな建築構造が評価されます。

したがって、免震・制震と耐震等級は、いずれも建築物の耐震性能を向上させるための指標ですが、免震・制震は建築物の構造設計の手法の一つであり、耐震等級は、建築物の耐震性能を評価する指標である点が異なります。

耐震等級には3つのグレードが存在する

耐震等級には、一般的に3つのグレードが存在します。それぞれ、耐震等級1、耐震等級2、耐震等級3と呼ばれ、高いグレードほど地震に強い建物であることを示しています。

等級1の基準では、一般的な住宅が該当し数百年に一度発生する震度6強~震度7程度の地震に対して倒壊・崩壊をしない程度の強度です。また、数十年に一度発生する震度5強程度の地震に対しては損傷しない一般的な住宅のレベルになります。

等級2では、等級1の1.25倍もの地震に対して倒壊・崩壊しない程度。1.25倍の地震に対して損傷しないレベルになり、学校や病院などが該当します。

最高等級の等級3では、等級1の1.50倍の地震に対して倒壊・崩壊しない程度。1.50倍の地震に対して損傷しないレベルになり、消防署や警察署などの防災拠点の基準となります。

耐震等級はどうやって調べればいいの?

建物の耐震等級を知りたい場合には、住宅性能評価があります。住宅性能評価書とは、不動産物件の品質や性能、構造、環境負荷などを評価した書類で、新築住宅や中古住宅の取引において必要とされる書類のひとつです。住宅性能評価書は、国土交通大臣に登録されている第三者機関が評価を行い、住宅性能評価基準に基づいて作成されます。住宅性能評価書には、建物の性能や品質に関する情報が記載されています。

具体的には、断熱性能、換気性能、耐震性能、騒音対策、建材や工法の品質、環境負荷などの10分野が評価項目として挙げられます。10分野の中でも必須項目になるのが「構造の安定」「劣化の軽減」「維持管理・更新への配慮」「温熱環境」です。

住宅性能評価書には、評価結果がグレードやランクで示されることが一般的です。住宅性能評価書は、新築住宅の場合、建築時に依頼できます。中古住宅の場合、売主が自主的に住宅性能評価を依頼し、評価結果をまとめたものが、住宅性能評価書として提供されます。また、住宅の改修やリフォームに際しても、参考になる情報源となることがあります。

中古住宅を購入する場合は耐震基準もチェック!

中古住宅を購入する場合に耐震性能についてチェックする際、最近では新耐震基準の適用状況も確認することが重要です。新耐震基準は、1981年6月から施行された建築基準法の改正によって導入された基準で、建築基準法で定められた旧耐震基準よりもより厳しい耐震性能が求められます。

新耐震基準を満たした建物は、建築年度に関係なく高い耐震性能を持っていることが期待されます。中古住宅を購入する場合、新耐震基準に準拠したリフォームを行った物件や、築年数が新しい物件は、新耐震基準に適合している可能性が高いです。

そのため、耐震性能だけでなく、新耐震基準の適用状況もチェックすることが重要です。不動産業者や建築士などの専門家に相談することで、中古住宅の耐震性能や新耐震基準の適用状況を確認できます。また、購入後にリフォームや補強工事を行うことで、より高い耐震性能を持つ住宅にすることもできます。

まとめ

今回は、耐震等級について、チェックすべき基本知識を解説しました。住宅の耐震性能を知ることは、住宅を購入する際や改修する際に非常に重要です。とくに、地震が多い日本では、住宅の耐震性能は命を守るためにも欠かせません。耐震等級をチェックする際には、まずは住宅性能評価書を確認し、その耐震等級がどのような基準に基づいて算出されたものかを理解することが大切です。

また、中古住宅を購入する場合は、耐震基準の改正年度や施行時期も確認することが重要です。そして、必要に応じて耐震補強工事を行うことで、住宅の耐震性能を向上させることができます。住宅の耐震性能を正しく理解し、適切にチェックすることで、より安全で快適な住まいを手に入れることができます。

神戸市でおすすめの住まいの相談窓口5選!

イメージ
会社名おうちの相談窓口スーモカウンターホームズカウンター家づくり学校神戸校アウカ
特徴中立な立場のコーディネーターが丁寧に相談に乗ってくれる建築会社への断りも代行してくれる、神戸近隣11店舗の大手仲介会社。国内最大級の住宅情報サイト運営の無料相談窓口西日本を中心に全国に11校を構える、初心者が家づくりを学べる学校提携数450以上は国内最大級。最短30分で住宅会社を紹介も可能!
詳細リンク

おすすめ関連記事

サイト内検索
住まいの相談窓口関連コラム